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ソファー内部構造によって「座り心地」「耐久性」が違うって知ってましたか?

2018.03.19

ソファーの「座り心地」「耐久性」はウレタンのみで決まる!だから、とにかく密度の高いウレタンを使用したソファーが良い!といった話を聞くことがあります。 確かにウレタンの「柔らかい」「硬い」で「座り心地」「耐久性」を大きく決めますが、ウレタンのみで決まるかといえば違います。 ウレタンのみではなく、ソファー内部構造よっても大きく「座り心地」「耐久性」は変わります。
以前の記事ではウレタンの違いについて、ご紹介しましたが、多くのソファーはウレタンだけではなく、ソファーの内部構造にクッション性があるように作られているものがほとんどです。安価な物は、木枠やスチール枠のベースにウレタンのみの構造が多いかと思います。 しっかりとした「座り心地」「耐久性」を求めるにはやはり内部構造のクッション性が優れているものがおすすめです。
でも、ソファーの内部構造といわれても、普段ソファーの中身を見ることはないので、わからないですよね。 クッション構造とは、大まかにわけると4つあります。 ①コイルスプリング ②Sバネ ③ウェービングテープ(布バネ) ④ポケットコイル 今回の記事では、そんな4つのソファーの内部構造について簡単にご紹介いたします。

コイルスプリング

コイルスプリング
コイルスプリングは、弾力性にとんだらせん状のスプリングをフレームの上に並べて、それぞれを鉄線で連結させています。 面でしっかりと身体を受け止めるので、底づき感のないクッション性が得られます。コイルが鉄線で連結されている為、どこに座っても同じ座り心地になる特徴があります。
コイルが連結されることによって、バネへの負担が一点に集中することがなく、全体に分散されます。その為、木枠への局所負担も減り、バネ自体も耐久性が高いと言えます。クッション性を出す為に、一定のコイルの長さが必要となる為、座面にボリュームのあるデザインになりやすいです。

Sバネ

Sバネ
S字状のバネ(鋼線)を波上に加工したコイルです。多くのソファーで使われているコイルになります。バネの構造上反発力を出しにくく、ポケットコイルやコイルスプリングに比べると弾力性に劣るものが多くあります。
メーカーによっては、座面をへたりにくくするために、膨らませるように山型に張っているものもあります。山形にすることで弾力性も変わり、座面中央は弾力性が強くなっています。逆に端の方は中央と比べ硬く感じることがあります。
コイルの特性上厚みが少ないため、座面の薄いソファなどにも向いています。 また、座面を薄くでき軽量化しやすい構造なので、デザインの幅が大きく広がります。

ウェービングテープ(布バネ)

ウェービングテープ(布バネ)
金属ではなく布製のクッション材です。糸に巻いた細いゴムを編んだもので、交互に貼り付けることでテープがスプリングの役割を果たします。
コイルスプリングやSバネと異なり金属を使用しないため、軽い・音がしない・かさばらない・安価であるなどの利点があります。 ただ、ウェービングテープといっても、素材も様々あります。素材によっては、耐久性も他のスプリングより強く、高級ソファーに使われるようなものもあります。一概にウェービングテープは質が悪いという訳ではありません。

ポケットコイル

ポケットコイル
コイルスプリングがひとつひとつ袋に入っていて、荷重が加わるとひとつひとつのスプリングが独立して荷重を支えるので、比較的ウェービングテープやSバネよりも柔らかな弾力性を得ることが出来ます。 最近ではベットマットレスなどにも多く使われるコイルです。コイルが独立している為、人の体形や座り方に合わせて「点」で支えている為、弾力性が良く体にフィットした座り心地を実感できます。
他にも、種類はありますが、今回は主に使われる4種類に絞って、内部構造についてご紹介いたしました。 メーカーによって内部構造をかえているのは、そのメーカー独自にいかに、コストを抑え座り心地をよくするか、座り心地をよくするために耐久性をあげるか、などそれぞれこだわりをもってつくられています。
ソファーはウレタンだけではなく内部構造によっても「座り心地」「耐久性」が変わる為、ウレタンと内部構造のバランスが大切です。 やはり高いソファーはバランスがとれていて、クッション性と耐久性は高く、安いものは耐久性の部分では劣ってしまいます。 今回ご紹介した、内部構造のことも少し考えながらソファー選びをしてみてはいかがでしょうか。